Walkers

作詞者:流季|作曲者:ゆえり
初めましてと贈られた手は
怯える僕を世界に誘った
君の笑顔に騙されてみて
重ねた手と手覚えているよ


あの日なんてもう遠くに在って
息は上がった 景色も変わった
それでも君は まだ前へ行く
こっち側には振り向きもせず

思いの外上手く世の中は回るらしい
笑って馬鹿やって そんな余裕もできて
気楽に生きて そうしてりゃ良かったのにさ
でも君を見つけたもんで つい 駆け出した

何処に行くかも知りもしないで
君の背中追っていったよ
呼び掛けてもどうせ答えやしないなら
こっちだって勝手について行くだけだ

あの日重ねた君の手は今
僕の前で揺れている
伸ばした手も今じゃ掠めもしないだろ
握りしめた掌 濡らしたのは何だった
重ねた足跡 広い歩幅に
焦って少し  早めた歩調
広い背中に阻まれていて
前方注意 何も見えない

挫いた足がむずがり泣いて
滴る汗は傷に染みてく
まだ遠ざかる影を踏んでも
逃げるみたいにすり抜け消えた

落ちた陽 目隠し  嗤って囁いた
「もうやめよう 苦しいだけが世界じゃないだろ」
ああそうだもう知ってんだ 僕を呼ぶ優しい世界
でもあの世界をくれた君がいないなら
転んで地べた倒れて そうしてやっと見えたんだ
傷だらけ引き摺る足 ぼろぼろ擦り切れた靴で
ああ何だそっちも 同じだったんじゃないか
後ろ向く余裕もなかったくせにさ


あの日重ねた君の手を今
僕が捕まえに行くよ
振り返った君のあの笑顔が見たいんだ
それだけだった ずっと 歩いてこれたのは

君がくれた世界は今も
優しいだけじゃないけれど
立ち止まって 見上げる 空を教えてあげたいな
二人で笑いたいんだ だからなあもう一度

この手を取ってよ 行こうか Walkers

歌:ゆえり